せどりを始めたばかりの頃は、
- 思ったより利益が残らない
- 仕入れに回せるお金が少ない
- もう少し仕入れ原価を下げられないかな…
こんなモヤモヤを感じやすいタイミングです。
実は、同じ商品を同じ金額で仕入れていても「ポイントサイト」を上手に組み合わせるだけで、
実質の仕入れ原価をぐっと下げることができます。
ポイントサイト・モールのポイント・クレジットカードのポイント(または還元)を組み合わせると、
1回の仕入れで「ポイントの三重取り」も難しくありません。
この記事では、
- どうしてポイントサイトで仕入れ原価が下がるのか
- せどりと相性のいいショップ・案件の選び方
- 楽天市場・Yahoo!ショッピングでの具体的な多重取りの流れ
- 初心者がやりがちな失敗と注意点
を、なるべくやさしく解説していきます。
すでに「おすすめポイントサイト3選」の記事で、
「どのポイントサイトを使うか」はイメージできている前提で、
ここでは「じゃあ実際にどう使えばいいの?」にフォーカスしていきます。
ポイントサイトを使うと、なぜ仕入れ原価が下がるのか
ポイント=実質的な割引、せどりでは「利益の上乗せ」
まず大前提として、
せどりでポイントを使うときは「お小遣い」ではなく「仕入れ原価の一部」として考えます。
たとえば、5,000円の商品を仕入れて、
トータルで20%分のポイント(1,000ポイント)がついたとします。
- 表向きの仕入れ値:5,000円
- 実質の仕入れ値:5,000円 − 1,000ポイント = 4,000円
というイメージです。
この「実質4,000円」をベースに、
FBAシミュレーターなどで利益を計算すると、
同じ商品でも「仕入れてOKかどうか」の判断が変わってきます。
ポイントはあとで
- そのまま仕入れに使う
- 現金化できるものなら、引き出して仕入れ資金に回す
ことで、最終的には利益の上乗せになります。
1回の仕入れでポイントがつく場所は3か所
ネット仕入れの場合、1回の注文でポイントがつく場所は大きく3つあります。
ポイントサイト
「ハピタス」「ポイントインカム」「ECナビ」など
→ 経由するだけで数%のポイントバック
ショッピングモール(楽天市場・Yahoo!ショッピングなど)
通常ポイント+キャンペーンポイント+ショップ独自ポイントなど
クレジットカード(または決済サービス)
カード利用で0.5〜1.5%前後
→ PayPay・楽天ペイなどの決済サービスの還元もここに含める
sedoricoそれぞれは小さく見えても、
3つを積み重ねると、トータルで10〜20%前後になることもあります。
現金値引きと同じイメージで「仕入れ原価」に組み入れる
ポイントは目に見えないので、
「なんとなくお得になった気がする」で終わりがちです。
でも、せどりではここを数字に落として、
- 実質の仕入れ原価
- 利益率・利益額
をしっかり把握しておくことが大事です。
ざっくりでいいので、
「この仕入れは、ポイント込みで◯%くらい安く買えている」
という感覚を持てると、
「ポイント狙いで赤字仕入れをしてしまう」失敗も減ります。
せどりと相性がいい案件・ショップの選び方
楽天市場・Yahoo!ショッピング・家電量販系が狙い目な理由
ポイントサイト経由でせどりをするなら、
次のようなショップやモールが特にねらい目です。
- 楽天市場
- Yahoo!ショッピング
- 家電量販系オンラインストア(ビックカメラ・ヤマダなど)
理由はシンプルで、
- ポイント還元キャンペーンが多い
- 価格競争があり、相場より安くなるタイミングがある
- 仕入れ向きの商品(家電・日用品・おもちゃなど)が多い
からです。
もちろん、ポイント還元が高いからといって、
どの商品でもOKというわけではありません。
あくまで
「相場より安く買えるときに、さらにポイントでお得にする」
という考え方がベースです。
ポイント還元率だけでなく「回転率」「相場」をセットで見る
ポイントサイト初心者がやりがちな失敗が、
「ポイント還元が高いから」といって、回転の悪い商品を仕入れてしまうこと。
- ポイント還元率
- 商品の回転率(売れるまでの速さ)
- 過去の販売相場
この3つは、必ずセットでチェックします。
- 相場チェック
- 回転率 → 出品数・出品期間・過去の売れ行きなど
ポイントはあくまで「プラスα」の要素。



赤字商品をポイントで取り返そうとすると、ほぼ失敗します。
還元率が高すぎる案件は「転売・せどり禁止」の注意書きも確認
ポイントサイトの中には
- 特定のショップ
- 定期購入・高額案件
などで、異常に還元率が高い案件もあります。
そういった案件の中には、
- 個人利用を前提としている
- 再販売・転売目的の購入を禁止している
ものも含まれます。
案件詳細ページに
- 「転売目的の購入は禁止」
- 「仕入れ利用は対象外」
と書かれていないか、必ず目を通しておきましょう。
【実例】楽天市場仕入れでポイント多重取りする流れ
ここからは、実際の流れをイメージしやすいように
楽天市場での仕入れを例にしてみます。
仕入れ前の準備(楽天会員・楽天カード・楽天ペイなど)
楽天仕入れを本格的にやるなら、最低限このあたりを整えておくと効率がいいです。
- 楽天会員登録
- 楽天カード(クレジットカード)
- 楽天ポイントカード(アプリでOK)
- 楽天ペイ(必要に応じて)
さらに、「お買い物マラソン」や「楽天スーパーSALE」などの
ポイントアップ期間も意識できると、還元率がぐっと上がります。
ただし、ポイントアップの条件を追いかけすぎて、
必要のないサービスに入会しすぎないよう注意です。
ポイントサイト → 楽天市場 → 商品購入までの具体的な手順
仕入れの基本的な流れはこんな感じです。
- ポイントサイトにログイン
- 「楽天市場」の広告ページを開く
- 「ポイントを貯める」ボタンから楽天市場へ移動
- 楽天市場で、仕入れ候補の商品を検索・比較
- 価格・ポイント還元・相場・回転率を確認
- 条件が合う商品をカートに入れて、クレジットカードなどで決済



このとき、途中で他のサイトを見たり、
タブを開き直したりすると「ポイントサイト経由」が切れてしまうことがあります。
POINT
「ポイントサイト → 楽天市場 → そのまま購入完了」の流れを崩さないようにするのがポイントです。
FBAシミュレーターで利益計算するときの「ポイントの扱い方」
仕入れ前の利益計算には、
AmazonのFBA料金シミュレーターがとても便利です。
FBAシミュレーターで試算するときは、
- まずは「ポイントを考えない普通の仕入れ価格」で計算
- 利益率・利益額が「最低ライン」をクリアしているか確認
- さらにポイント分も考慮して「実質どのくらい美味しいか」を見る
この順番がおすすめです。
ポイントを含めない状態でも赤字なら、基本的には仕入れ対象から外すのが安全です。
「ポイント分も利益にのせていい?」考え方の例(安全目線で)
よくある疑問が、
「ポイント分も利益にのせて計算していいの?」というもの
安全目線でおすすめなのは、
- 仕入れ判断の段階では「ポイント抜き」で見る
- 最終的な結果を振り返るときに「ポイント分を含めた実質利益」を見る
そのうえで、二段階で考えることです。
ポイント込みでギリギリ黒字、
という商品は、在庫リスクを考えるとそこまで優先度は高くありません。
【実例】Yahoo!ショッピング仕入れでポイント多重取りする流れ
次に、Yahoo!ショッピングを使う場合のイメージです。
PayPayポイント/キャンペーン日の考え方
Yahoo!ショッピングでは、
- PayPayポイント
- ソフトバンク・ワイモバイルユーザー向けの優遇
- 「5のつく日」「日曜日」などのキャンペーン
を組み合わせることで、還元率が大きく変わります。
ただし、キャンペーンには
- 付与上限
- 対象外カテゴリ
があります



「なんとなくお得そう」で買うのではなく、
事前に条件を軽くチェックしておくと安心です。
ポイントサイト経由に向いているジャンル・向いていないジャンル
Yahoo!ショッピングでのせどり仕入れは、
- 日用品・消耗品
- 小型家電
- ゲーム・おもちゃ
など、日々売れていくジャンルと相性がいいです。
一方で、下記はポイント目当てで仕入れると在庫リスクが大きくなりがちです。
- 大型家具
- 送料が高くつくもの
- 回転率が読みづらいマイナー商品
ポイントサイト経由だからといって、
「利益が薄いジャンル」まで無理に手を広げる必要はありません。
在庫リスクを減らすために「小ロット+回転重視」で試す
Yahoo!ショッピングでのポイント多重取りに慣れるまでは、
- 同じ商品を大量に仕入れない
- まずは1〜3個など小ロットで試す
- 売れ行きや価格の崩れ方を見ながら再仕入れを検討する
このくらい慎重なスタンスがおすすめです。
キャンペーンに乗せようとして「一気に大量仕入れ」してしまうと、
価格競争が起きたときに、一気に利益が削られてしまう可能性もあります。
ポイントは「生活費に使わず、仕入れに回す」と早く増える
ポイントをそのまま仕入れに使うメリット
せどりとポイントサイトを組み合わせるなら、
ポイントはできるだけ「仕入れ専用」にすると、資金が増えるスピードが早くなります。
- 貯まったポイントで、次の仕入れ商品を購入
- その商品が売れて、また現金+ポイントが増える
- さらに多くの商品を仕入れられるようになる
という、いい循環が作りやすくなるからです。
生活費に使ってしまうと、それで終わりですが、
仕入れに回せば「資金が増えるためのタネ」として働いてくれます。
ポイントで買った商品でも、帳簿上はどう扱う?(ざっくり考え方)
会計処理の細かい部分は税理士さんに確認するのが安心ですが、
ざっくりとした考え方としては、
- ポイント分も含めて「いくらの商品を仕入れたのか」
- 実際の支払い額とポイントの内訳
を、自分なりに整理しておくことが大切です。
後から「この仕入れ、いくらで買ったんだっけ?」と
わからなくならないように、
- 仕入れ管理シートにメモしておく
- ポイント利用の有無を簡単に記録しておく
など、自分のルールを作っておくと安心です。
※税務処理は状況によって変わるため、最終的には税理士・税務署など専門家に確認してください。
ポイントを「ご褒美」に使ってしまうと利益が伸びにくい話
もちろん、たまにご褒美としてポイントを、自分の欲しいものに使うのも悪くはありません。
ただ、「毎回ご褒美」にしていると、
- せどりの利益がなかなか増えない
- 資金がいつまでも増えない
という状態になりがちです。
最初のうちは、「ポイントの◯割までは仕入れに回す」など、
マイルールを決めておくとメリハリがつきます。
やりがちな失敗と注意点
ポイント還元を優先して「赤字商品」を仕入れてしまう
一番よくある失敗は、「ポイント◯%バック!」に釣られて、
本来は仕入れ対象外の商品を買ってしまうことです。
- ポイントなしでも黒字か?
- ポイントはあくまでプラス要素か?
という視点を、いつも頭の片隅に置いておきましょう。
「ポイント込みならギリ黒字」は、思っている以上にリスクが高いです。
キャンペーン条件・上限ポイントを読み飛ばして損をする
キャンペーンページには、だいたい小さい文字で
- 付与上限:◯◯ポイントまで
- 条件:◯◯円以上の購入、対象ショップ限定 など
が書かれています。
上限を超えても、それ以上はポイントがつきません。
- 大量仕入れをする前に上限をチェックする
- あまり細かく計算しすぎて疲れてしまうなら、ざっくりラインだけ確認する
くらいのバランスがちょうどいいと思います。
規約違反・転売禁止案件に手を出してしまうリスク
一部のショップでは、
- 「転売目的の購入は禁止」
- 「業者による大量購入はキャンセルする場合があります」
といったルールが設けられていることがあります。
仕入れに使う前に、
利用規約やよくある質問をざっとチェックしておくと安心です。
「各サービスのポイント条件やキャンペーン内容は変更される場合があります。
実際に利用する際は、必ず公式サイトの最新情報・規約を確認してください。」
アカウント停止や強制キャンセルになると、
時間もメンタルもかなり削られてしまうので、ここは慎重にいきましょう。
時間単価が下がりすぎないように「やる日」を決める
ポイントサイト・キャンペーンを追いかけ始めると、
- いつの間にか数時間たっていた
- 結局ほとんど仕入れできていない
ということも起きがちです。
おすすめなのは、
- 「今日は店舗仕入れの日」
- 「今日はネット仕入れ(ポイントサイト)の日」
のように、日ごとにテーマを決めてしまうこと。
ポイントサイトを使う日は、
「◯時間だけ」「◯ショップだけ」
と、あらかじめ枠を決めておくと、時間単価を守りやすくなります。
まずは月1回、「ポイントを意識した仕入れデー」を作ってみる
初心者におすすめの一歩(楽天お買い物マラソンだけ意識など)
いきなりすべてを完璧にやろうとすると、情報量の多さに疲れてしまいます。
最初のステップとしては、
- 「楽天お買い物マラソンの期間だけ、ポイントサイト経由で仕入れしてみる」
- 「Yahoo!ショッピングの5のつく日だけ、案件をチェックしてみる」
このくらいのゆるいルールでOKです。
慣れてきたら徐々に、
- 仕入れ候補リストを事前に作っておく
- キャンペーン前に価格推移をチェックしておく
など、少しずつレベルアップしていきましょう。
慣れてきたら「ビッドマシーン」「オークファン」など他ツールと組み合わせる
ポイントサイトを活用しながら仕入れをしていると、
- 「この商品、ヤフオクの相場はどうなんだろう?」
- 「過去の落札履歴も見ておきたい」
と感じる場面が増えてきます。
そんなときに役立つのが、
- オークファン(相場チェック用)
- ビッドマシーン(ヤフオク自動入札ツール)
- Keepa・モノトレーサー(Amazon相場・販売履歴チェック用)
などのツールです。
ポイントサイトで「お得度」を上げつつ、
これらのツールで「仕入れ判断の精度」を上げていくと、
同じ作業時間でも利益が伸びやすくなります。
次に読むと理解が深まる関連記事一覧
この記事を読み終わったら、
あわせてこちらも読んでおくと、せどり×ポイントサイトの理解がさらに深まります。








まとめ ポイントは「味つけ」くらいの感覚で、無理なく続ける
ポイントサイトは、うまく使えば
- 仕入れ原価を下げる
- 資金の回転をよくする
- 同じ作業量で利益を増やす
ための心強い味方になります。
一方で、ポイントばかり追いかけてしまうと、
- 無駄な仕入れが増える
- 時間単価が下がる
- 在庫リスクが高くなる
というデメリットも出てきます。
大事なのは、
「あくまでメインは『良い商品を適正価格で仕入れること』」
「ポイントはその上に乗る、味つけくらいの感覚」
でいることです。



まずは月1回の「ポイント意識仕入れデー」から、
少しずつ自分なりのやり方を見つけていってもらえたらうれしいです。

